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このホームページの目的は、アインコーン(一粒小麦)についての情報を収集、整理、公表、共有することにあります。

【Einkorn(アインコーン/一粒小麦)とは】

【アインコーンの起源】

【アインコーンの分類】

アインコーンは他の現代小麦とは異なり、スペルトやエンマーのような古代小麦同様、「蓋付き小麦(covered wheat)」に分類される。アインコーンのように、穀物の頭の部分を花穂と呼ぶ。小花(これが粒)は花穂と守穎(外穎と内穎)で構成され、小花が集まったものを小穂と呼ぶ。小穂が複数集まることで穂軸が成る。アインコーンは難脱穀性、穀粒は堅い頴(殻)にしっかりと包まれている。栽培型の形態は野生型に似ているが、熟した時に穂軸が自然に折れて脱落しない非脱落性であり穀粒が大きい点が異なる。「一粒」の意味は、小穂の中に一粒(小花)しか含まれていないことによる。

【他の小麦との違い】

アインコーンが他の小麦と違う理由は4つある。粒の数、粒の大きさ、ゲノムの種類、染色体の数がそれだ。

1つ目が一小穂内の小花(粒)の数である。アインコーンは一粒系小麦と呼ばれ、小花が一つしか入っていない。二粒系小麦(エンマー、デュラム、ホラーサーン、カムート、サラゴッサ等)には小花が二つ入っており、普通系小麦(現代小麦のパンコムギ、スペルト等)には小花が三~五つ入っている。

2つ目は、粒の大きさである。現在、麦は小麦、大麦、ライ麦、燕麦などに分かれるが、当初、小さい麦を小麦、大きい麦を大麦と呼び分けていた。そのことからも分かる通り、アインコーンの粒は極小である。次第に他の小麦とかけ合わさることで、小麦自らが生き残るため、あるいは栽培者が収量を上げるため、粒が大きくなっていった。Farro(ファッロ)と呼ばれる小麦の分類によると、ファッロは、アインコーンをFarro Piccolo、エンマーをFarro Medio、スペルトをFarro Grandeに分類している。これはそれぞれイタリア語で、小、中、大という意味であり、粒の大きさについて述べていることになる。

4つ目は染色体の数が違う。他の植物同様、アインコーンも2倍体(2つの染色体を有する)である。2n=14染色体のように表記するアインコーンは、二粒系小麦(2n=28染色体)と普通系小麦(2n=42染色体)とは異なる。染色体の構成から見ても、他の小麦とは全く異なる小麦がアインコーンである。